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2023年サマーインターンシップ振り返り~運営編~

はじめに

新年あけましておめでとうございます!ネイティブエンジニアの松村です!

2024年も新規タイトルの開発、エンジニアブログの執筆、ゲームの運用と幅広い分野で頑張っていきます!

 

前回はサマーインターンシップ振り返り~企画編~を年末に執筆しました。

今回は2023年サマーインターンシップ振り返り~運営編~と題して、実際にサマーインターンを運営している中で

  • 学生さんからもらった質問
  • 学生さんにアドバイスしたこと
  • インターンと実際の開発現場の比較

などを書いていきます。

 

よろしければご覧ください。

サマーインターンシップについておさらい

サマーインターンシップは、2023年9月6日(水)〜 9月8日(金)の3日間で開催しました。

 

1チームがプランナー3名、エンジニア2名、UIデザイナー2名の7人で構成され、合計4チームで行いました。

このサマーインターンシップは、UIデザインリーダー、COO兼ディレクター、エンジニアリーダー、人事メンバーが企画したもので、「f4samuraiで運営していたタイトルの素材を使い、オリジナルのカードゲームを作る」というものです。

サマーインターンシップの中で一番知ってもらいたかったのは「チームでゲーム開発をする面白さ」です!

 

そして、エンジニアを目指している学生さんにはこんなことも学んでもらえると良いな……と思っていました。

 

  • スケジュールを立て、期間内に要望を実現する方法
  • ゲームの基盤・ライブラリを作成すると、品質と開発速度が格段に上がること
  • 面白さを具体化する方法
  • 現場のプロたちとのコミュニケーション
  • 自分の得意なところ、苦手なところを認識すること

 

この目標は、インターン生と最終日に振り返りミーティングを行ったのですがそこで意見を伺う中で概ね達成できたように感じました。サマーインターン内容詳細はこちらの記事をご覧ください。

学生さんからもらった質問

サマーインターン中に学生さんからさまざまな質問をもらいました。


サマーインターンでゲーム開発する上での疑問点はもちろんのこと、実際の開発現場についても聞かれることが多かったです。その内容の一部を共有させていただきます。

同じように疑問に思う学生さんにとって参考になれば非常に幸いです。

 

gitについて

エンジニアの学生さんから一番質問が多かったのは「gitについての質問」です!

 

「gitは使えるほうが良いでしょうか?」といった質問をはじめとし、実際の使い方に対する質問まで多岐にわたりました。

まず、ゲーム開発現場では必ずgitなどのソースコード管理ツールを使いますので、どのようなものかを理解し、操作を学んでおくとスムーズに開発を進められます。

 

もちろん弊社では、入社後にgitの使い方を学べるような研修を準備をしていますが、今回のサマーインターンシップのような共同開発や、個人開発でも非常に役に立ち、使いこなせると開発を円滑にできるツールですので、日頃から使っておくことをオススメいたします!

英語力の必要性

次に「英語力は必要でしょうか?」といった質問もありました。

「苦手意識があるけど、学習しておく必要があるか?」という意図での質問でした。

 

僕も英語はスラスラ読めるわけでなく、翻訳サイトなどを利用しながら読んでいますので、そのぐらいのレベルでも構いません。ただ英語のドキュメントや、エラー文言に苦手意識を持たないでほしい、と思っています。

 

例えば、英語のエラー文言を調査することで問題を解決できたことが何度もあります。また、プログラムのライブラリを使うときは、英語の公式ドキュメントや、海外のフォーラムなどに投稿された内容を参考にして作業を行うこともあります。

 

最近はWebブラウザが翻訳してくれたり、ChatGPTでも翻訳してくれるので、これはどういう意味だろう?と思ったときにちゃんと調べて対応することができれば問題ないかと思います。

エンジニアは企画に携われますか?

「エンジニアは企画に携われますか?」という質問も多かったです。

 

今回のサマーインターンでは企画に深く関わることも多かったので、実際の現場もそのような働き方を求められるのか?という意図で聞かれた質問でした。

 

プランナーとエンジニア、お互いのレベル感や作るゲーム内容によって、役割の範囲が変わること・変えなければいけないことがあると思いますが、基本的にはプランナーの役割は「どんな価値や体験を届けたいか?届けるために何を作るか?」を考えることで、エンジニアの役割は「そのために何をどう作るか?どう実現するか?」を考えて実行することです。

 

もう少し別の表現で説明すると、「どういう仕様にしようかな?」とか「どういうバトルにしようかな?」とか、ゲームのルール部分はディレクターやプランナーが企画します。それを実現する方法を考えるのはエンジニアです。例えば、動きやカメラワーク、データの持ち方の詳細については、エンジニアがゲームの形を想像して設計をします。そして関係者と相談しながら実装を進めていきます。

 

f4samuraiでは技術力を活かせるのはもちろんのこと、エンジニアだけど企画に対する思いも発信できる環境と風土があると個人的には思っています。

インターンと実際の開発現場の比較

サマーインターンの参加者や内定者の方から、実際の仕事について聞かれることも多かったので、ここで詳しく説明いたします。

業務の全体像

まずは業務の全体像を説明します。
実際のゲーム開発においてエンジニアは以下の作業を行います。

 

  • インゲームの実装 (サマーインターンシップで実装したところ)
  • アウトゲームの実装
  • 基盤の作成
  • ツールの作成
  • アプリ・アセットの開発
  • 進捗管理・リリース管理などのワークフロー設計・運用
  • 開発環境の整備
    • 自動化、バリデーション
    • これら自体の構成管理、システム・モジュールアップデート

 

インゲームはバトル、音ゲー、パズルなど遊びに当たる部分です。今回サマーインターンシップで実装を行ったのもこの部分になります。実際の作業の割合でいえば2割ぐらいかなと思います。

 

アウトゲームは、編成、育成、強化などインゲームに戦略性や育成性をもたせる部分です。

 

基盤は、通信、画面遷移、データの保存、読み込みなどゲームの土台となる基本機能です。

 

ツールは様々なものがありますが、自分が携わったことがあるところですと、アドベンチャーパートなどのシナリオを作るツールや、演出を作るためのツールなどが代表的かなと思います。

 

また、日々の開発や運用を成り立たせるワークフローの設計と運用もエンジニアが行います。

具体例をあげるなら、2D・3Dの素材を作成するための仕組みや、デザイナー・イラストレーターが仕組みを使いこなせるようになるためのドキュメント作成といったところでしょうか。

 

ゲームは開発後の運用フェーズにおいても、大勢の人数が携わり、日々多くの素材が作られます。そのため、チーム全体を考慮して、ワークフローを設計・運用する能力がエンジニアには求められます。

 

このように、エンジニアが実装するものは非常に幅広く、知識も経験も求められます。

ゲーム開発を仕事にする上で必要なこと

上記のような仕事を担っていく上で、必要になってくるのは以下のようなところだと思っています。

  1. 学習力
  2. 運用を想定した設計力
  3. 長期的な目線を持つこと

 

1.学習力

サマーインターンは3日と短い期間だったので、今までに身につけた知識でほとんどの作業がカバーできたかもしれません。しかし実際の仕事では、使ったことのないライブラリを使ったり、プランナーが提案するアイデアを実現したりする上で、新しい技術をキャッチアップする学習力が重要になります。

 

ゲーム業界のエンジニアは新しく生まれた技術を取り入れて、業務を効率化したり、今までに無いものを作り出したりすることを求められるため、常に学び続ける必要があります。

 

といっても、学生時代のように暗記が必要なわけでもないので、面白いな、新しいなと感じたことにチャレンジしたり、最新の技術で何か作ってみよう!という好奇心があれば楽しく学んでいけるものです!

2.運用を想定した設計力

運用型ゲームでは、長期にわたって運用することを前提とした設計も重要になってきます。

 

プログラムが動くだけでなく、データの変更が容易にでき、プランナーやクリエイターが毎月の運用を行いやすいように作る必要があります。

 

具体的には、ファイルからデータを読み込み、戦闘時のパラメータやステージの構造などを変更しやすい仕組みにしておくなど、ただ作るだけではなく、その仕組みを使う人やプレイヤーのことを考えた設計を行うことが求められます。

3.長期的な目線を持つこと

ゲーム開発を仕事とする場合、開発、運用、そして学習、どの部分においても長期的な目線を持つことが重要になってきます。

 

特に、新卒や若手のときには、苦手だと感じていることに向き合い、日々の仕事や基礎を大切にすることが重要です。
僕も若い頃は文章を書くことが苦手だったり、不具合を出して落ち込んだりしましたが、そのことにしっかり向き合ったことが、いまでは大きな財産となりました!

 

自分にはできないだろうと思うのではなく、目指したい先輩や目標に向けて長い目で頑張ることが大切です。

まとめ

今回、サマーインターンシップ振り返り~運営編~として、学生さんに向けるメッセージといった形で記事をまとめてみました。

今年2024年のサマーインターンシップでは、ここに上げたような、仕事への心構えや新たな技術を学べるような場にもしていきたいです。

学生さんは、是非引き続き情報をチェックしていただければ幸いです。

 

加えて今年はこのブログで、育成の話題や会社の雰囲気、技術情報をより一層お届けできればと思っています!

 

本年もよろしくお願いいたします。